骨格は、関節でつながった複数の骨全体、全身の体の構成のことを指します。骨格が歪んでいる、というのはつまり全身の骨のつながりのバランスが悪い、という状態のことです。
骨格の中でも特に大切なのが脊椎と骨盤です。
脊椎
脊椎はいわゆる背骨のことです。脊椎は頸椎、胸椎、腰椎の3つに分類されます。正常な状態の脊椎は図のようにS字にカーブをしており、真後ろから見ればまっすぐな状態になります。日常生活での負荷や様々なストレスなどの影響で脊椎が歪んでくると、脊椎周辺の筋肉などの痛みや不快感などが出てきます。
また、脊椎の中には脊髄と呼ばれる中枢神経が通っていることから、脊椎の歪みは深刻な影響を引き起こします。そのため、脊椎は骨格の中でも重要な箇所として挙げられます。
骨盤
骨盤は、寛骨(かんこつ)、仙骨、尾骨という分類からできています。
1が仙骨、8が尾骨で、それ以外の部位を総称して寛骨と呼びます。2の腸骨と仙骨がつながる箇所を仙腸関節と呼びます。ここは関節の分類で説明した半関節であり通常は動きませんが、様々な負荷によって動いてしまい、その結果様々な不調を引き起こすことがあります。
骨盤は、男性・女性による差が大きい骨格でもあります。出産時に赤ちゃんが通るため、女性の骨盤は空間が丸くなっているのが特徴です。骨盤の中に直腸、子宮などの臓器があるため、骨盤の歪みは腸内環境に関連する便秘、婦人系の病気の原因にもなりやすくなっています。
骨盤が反ったり開いたりすることで、内臓や筋肉にかかる負荷が変わることで体型が変わったりすることがあります。近年話題の骨盤矯正ダイエットなどは、こういった点を考えて骨盤を正しい状態にすれば機能が回復するという意味で、整体的な考え方だと言えるでしょう。
骨格は内臓を支える器であったり、神経が通る要であることから、骨格が正常かどうかは非常に重要なポイントです。一方で非常に重要な箇所ですから、そんなに簡単に大きく動いたり矯正できるものでもありません。少しづつの積み重ねが影響してくるものですから、無理やり一気に治したりしようとせず、全体の調和を考えていくことが大切になります。