Introduction

仕事やレジャーで多忙な現代、健康ブームの訪れとともに体のメンテナンスに気を使う人が多くなりました。

様々なリラクゼーション法が生まれる中、「整体」はずっと安定的な人気を誇っている手法です。

このカリキュラムでは、初めて整体に触れる人が、整体学上での一通りの体のつくりを理解し、身近な人の体のメンテナンスをできるようになることを目指し、基本から技術まで幅広くまとめた内容を収録しています。

このカリキュラムを通じて学習したことを生かし、皆さんが整体術への一歩を踏み出していただけるようになれば幸いです。

整体とは

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整体、という言葉は、野口晴哉(のぐち-はるちか)氏が行った整体操法が有名になったことで、広く一般的になった言葉です。様々なリラクゼーション、マッサージ法などと同様、「必ずこの動きをしなければならない」という決まりがあるものではありません。

そもそもの野口氏の理論でも、身体が本来持っている自然治癒力を生かすことが重要と考えられていました。整体は、西洋の医療のように特定の箇所を治すのではなく、身体を整えることで自然な人間の生命力を取り戻そうとする考え方なのです。

手技の行為として比較的近いカイロプラクティックやオステオパシーと混同されることも多い整体ですが、整体という言葉で呼ばれる場合はこの野口氏の考えを源流としています。しかし、様々な流派や独自の理論を唱える人が多い現在ではその定義は定まっていないのが現状です。

冒頭で整体とは何か、と表現することはあえてしません。

本カリキュラムを通じて、様々な見方や理論を学ぶに従い、整体の考え方を自分の言葉で表現できるようになるでしょう。

勉強の仕方

整体を学ぼうと思ってこのカリキュラムを読んでいる方は、自身が身体の不調を抱えて改善したい方、周囲の人のサポートをすることで仕事につなげたい方など様々な場合があるでしょう。

カリキュラム後半で詳しく説明しますが、整体師としての活動を始めるためには守らなければならない様々な注意点があります。人の身体に触れる仕事ですから、まずプロとしての高い意識が必要になるのです。

まずここで整体を学ぶ目的を明確にし、ノートに書き出してみるようにしましょう。
自分のためのなのか、知識が欲しいだけなのか、仕事にしたいのか….

そういった目的を明確にすることで、学ぶことがよりいっそう頭に入るようになります。

学習を始めた時点で、プロへの道を歩み始めているということを忘れず、しっかりと学習していきましょう。